仮想通貨ICPとは？特徴・解説【Internet Computer】

概要

ICP（Internet Computer Protocol）は、クラウドや従来のIT、インターネットそのものを分散型の仕組みに置き換えることを目指して作られた仮想通貨で、DFINITY財団が開発、2021年に正式にローンチされました。

ICPの特徴は、ただの仮想通貨ではなく新しいタイプのインターネットを提供することです。
ICPはビジョンの達成のためスマート契約を従来のソフトウェアと同じくらい強力にするように設計されています。

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ICPの基本情報

トークン名	Internet Computer
シンボル	ICP
公式サイト	https://internetcomputer.org/
X	https://x.com/dfinity

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特徴

クラウドのような力を持つ公共ブロックチェーン
ICPのスマートコントラクトは、数百ギガバイトのメモリを活用し高速なCPU性能で計算を行うため、Ethereumのスマートコントラクトを大幅に超える性能になります。
たとえば、ICPではAI推論モデルのトレーニングや実行が可能で、これをスマートコントラクトとして利用できます。

分散型クラウドの役割

ICPの最大の目標は、GoogleやAmazonのような中央集権型のクラウドサービスを必要とせずに、誰でもアプリケーションやサービスを運営できるようにすることです。
現在のウェブサービスは、データの保存や処理のために大手企業のサーバーを利用しますが、ICPはこれを「分散型ネットワーク」に置き換えることができます！！

スマートコントラクト「Canisters」

ICPにはCanistersと呼ばれる特別なスマートコントラクトがあります。スマートコントラクトとは、プログラムで自動的に実行される契約のようなもので、Canistersは従来よりも高速かつ柔軟に動作します。
あなたがICPを使ったアプリを開発した場合、Canistersがそのアプリの動作を支えるエンジンになります。

ガバナンスシステム「NNS」

ICPでは、ネットワークニューロンシステム（NNS）という仕組みで運営方針が決まります。これは、ICPを持っている人が投票権を持ち、プロジェクトの進行に参加できる仕組みです。

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Chain Fusion

Chain Fusionは、Internet Computer Protocol（ICP）が他のブロックチェーンと分散型で相互接続する技術です。
これによりブリッジ不要でICPのスマートコントラクトが他のチェーンと双方向に通信し、トランザクションの署名や送信が可能になります。

• 分散型借入プロトコル
  Bitcoinを担保としたステーブルコインを発行するDeFiプロトコルの構築が可能
• 信頼性の高い定期実行サービス
  Ethereumのスマートコントラクトが定期的な機能実行を必要とする場合、Chain Fusionを活用して分散型で自動化できます
• マルチチェーン資産の分散型取引所（DEX）
  異なるブロックチェーンの資産をシームレスに取引できるプラットフォームを提供します。
• ブラウザ内マルチチェーンウォレット
  複数のブロックチェーンの資産を管理する単一のブラウザベースのウォレットを実現します
• オンチェーンフロントエンド
  他のブロックチェーン上のスマートコントラクトのフロントエンドを不変またはDAO管理でホストできます。

ビットコインL2としてのICP

ICPのプログラミング機能を活用することで、ビットコイン経済の新しい仕組みを構築できます。具体的には、BTCやBRC20トークンのトレーディングペアを提供する分散型取引所（DEX）、Ordinalsを担保として活用する貸出市場、またはサトシ（ビットコインの最小単位）をチャットメッセージと一緒に送信できるWeb3のSocialFiサービスを開発することが可能です。

ICPが目指す「分散型インターネット」とは？

現在のインターネットの課題

現在のインターネットでは、大手企業がサービスの提供やデータの管理を独占しています。そのため、以下のような課題が生じています

• プライバシーの問題 ユーザーデータが広告のために利用されることが多い。
• コストの増加 中小企業や個人がサービスを運営するには高額なサーバー費用がかかる。
• 検閲のリスク 政治的・経済的理由でアクセスが制限される可能性がある。

ICPが解決する問題

ICPは分散型技術を活用して、これらの課題を解決します。たとえば、アプリケーションのデータがネットワーク全体に分散して保存されるため、誰かがデータを勝手に変更したり、削除したりすることが難しくなります。また、低コストでサービスを運営できる点も魅力です。

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ICPのユースケース

トークン

ユーティリティトークンであるICPは、ネットワークガバナンスへの参加や投票報酬の獲得に利用できます。
また、スマートコントラクトが自身の計算コストを支払うリバースガスモデルを採用しており、エンドユーザーはトークンを直接支払う必要がありません。

この仕組みにより、開発者やユーザーは低コストなブロックチェーン環境を提供できます。

分散型アプリケーション（dApps）

ICPは、アプリ開発者が中央サーバーに頼らずにサービスを提供できるプラットフォームを構築しています。

例 OpenChat
OpenChatは、ICP上で動作する分散型メッセージングアプリです。これにより、メッセージ内容が特定の企業に保存されることなく、完全にユーザー間で共有されます。

NFTマーケットプレイス

NFT（非代替性トークン）もICPで活用されています。高速で低コストな処理能力を持つICPは、NFTの取引や保管に最適です。

Web3.0アプリケーション

ICPはWeb3.0の世界を実現するための基盤となります。たとえば、完全に分散化されたSNSやマーケットプレイスを開発することが可能です。

DeFi（分散型金融）

ICPの高速性と低コストは、DeFiプロジェクトに最適です。既にいくつかのDeFiプラットフォームがICP上で構築されています。

ICPの投資価値・将来性

ICPは、EthereumやPolkadotといった他のスマートコントラクトプラットフォームと競合していますが、高速な処理能力と低コストの点で独自の強みを持っています。

DFINITY財団は、今後もICPのアップデートや新しいユースケースの開発を進める予定です。より多くの企業や開発者がICPを採用することで、実際の利用価値が高まると期待されています。

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